いわき駅前で現在、「いわきまちなかアートフェスティバル玄玄天」が開催されている。駅前商店街中心に37の作家が参加する現代美術の芸術祭。今年で3回目となる。「玄玄天」はいわきの詩人・草野心平の詩のタイトルから名付けられたもので、「人と人の思いをつなぎ、今のいわきを未来へつなぐ芸術祭」を目指している。主催はNPO法人「Wunder ground」。
いわきまちなかアートフェスティバル玄玄天~11月13日まで開催
アートスペースもりたか屋(いわき市平三町目)では、井上廣子さんの写真作品や浅井真理子さんのペイント、明界要介さんの毛糸のオブジェなど17組の作家の作品を展示している。いわき芸術文化交流館アリオスでは、外の柱を青く塗った藤沢レオさんの作品や、全国各地の土を使ったJames Jackさんの作品など6組の作家の展示を見ることができる。
今年はアートスペースエリコーナ(平大町)で、いわきの画家・松田松雄とイギリスの芸術家・Roger Acklingの物故作家2人の作品も展示。いわき駅ビルラトブ、草野心平記念文学館など11会場に100を超える作品を展示し、昨年よりも充実したラインアップとなっている。
今月10日には「いわきの現代美術の道筋」と題して、福島県立博物館の赤坂憲雄館長と同展アートディレクターの吉田重信さんのトークショーが「もりたか屋」で開催予定。
6日には菩提院(平字古鍛冶町)でダンスユニット「太めパフォーマンス」によるコンテンポラリーダンスがあるほか、12日にはドキュメンタリー映画「祝の島」の上映と纐纈あや監督のトークイベントも予定する。いずれも申し込みはメール(gengenten@gmail.com)で受け付けている。
実行委員会代表の会田勝康さんは「まちに散歩に来る感覚で現代美術が鑑賞できる仕組みになっている。今まで現代美術に興味がなかった人も、この機会にぜひ見に来てほしい」と呼び掛ける。
入場無料(イベントは有料)。今月13日まで。