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いわき駅にSuica連動ホテルと「エスパルいわき」同時開業 浜通りの情報発信拠点に

10月26日に外観がお披露目された「ホテルB4Tいわき」と「エスパルいわき」の外観。開業は2023年1月15日。

10月26日に外観がお披露目された「ホテルB4Tいわき」と「エスパルいわき」の外観。開業は2023年1月15日。

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 JRいわき駅に2023年1月15日、駅直結の「ホテルB4T(ビーフォーティー)いわき」と商業施設「エスパルいわき」が開業する。いわき駅周辺の平(たいら)地区の交流人口拡大と、常磐線沿線の浜通り全体の情報発信拠点としての機能を目指す。

ホテルと商業施設を利用する人たちに、町の回遊と旅の提案を行う「いわき平時空マップ」

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 「ホテルB4Tいわき」「エスパルいわき」は地上10階建てで、1階~3階を商業施設、4階~10階をホテルとして営業する。B4TはJR東日本グループホテルの新業態で、ホテルのルームキーをSuicaと連動させルームキーとして使えるほか、セルフチェックイン・チェックアウトもSuicaで行うスマートホテル。同ホテルが国内初となる。ホテルの客室は227室。シングル(113室)、ツイン(15室)、ユニバーサル(2室)、デラックスツイン(1室)のほか「キャビンタイプ」96室を設けた。定員1人、1泊3,800円~。キャビン利用客専用スペースも設け、学生や団体などの利用を狙う。

 エスパルいわきは、テナント15店舗とエスパルとしては小規模となるが、地元企業を中心とした商業施設となる。スパ・リゾートハワイアンズを運営する常磐興産は直営レストランを出店し、ホテルの朝食も提供する。いわき市四倉に本店を置く「大川魚店」は土産店と同店初となる食堂を出店。福島県浜通りの海を代表する「常磐もの」などを販売する。コンビニは11月22日、「NewDays」が先行オープン。ほかに、「地元から要望の多かった」というドラッグストアやカフェなどの出店を予定する。

 同施設には、ホテルと商業施設を訪れた人たちに、地元である平地区、いわき市内への周遊と、常磐線沿線地域の案内を地元目線で紹介するため、商業施設内に「いわき平時空マップ」を展開する予定。商業施設の廊下6メートルにわたって設置するマップは、いわき駅を起点とし、いわき市全体と、浜通り全域を俯瞰(ふかん)できるようになっている。また「時空マップ」というネーミングには、個々の商店や建物は時とともに移り変わるが、思い出や歴史、町の面影は残る、そういったものを平面に落とし込むことで土地だけでなく、時を超えたマップになるのではという思いをこめた。マップは展示したものが完成形ではなく、地元の高校生などと協働し、その時々の浜通りのお薦めスポットを追加してもらうなど、地元の意見を随時反映させ、季節や町のイベントなどに合わせて内容を更新していくことも想定している。

 マップなど、施設内のソフト事業を担当するのは、仙台ターミナルビル成長戦略室室長で、いわき市出身の早坂昌彦さん。長崎県のハウステンボスなどの勤務を経て約30年ぶりに東北へ戻り、念願かなって古里・いわきの事業担当となった。長く地元を離れていたこともあり、いわき駅の地元である平地区を始め、市内だけでなく浜通りのキーパーソンにもヒアリングを行い、いわき市から常磐線沿線の浜通りにかけての巨大なマップによる情報発信の構想に至ったという。「いわき駅は平地区にあるので、平の街なかへ訴求効果をもたらすことは大前提だが、常磐線におけるいわき駅は福島県浜通りの玄関口でもある。現在も復興作業や福島イノベーション・コースト構想に関わる新事業が進められている相双地域(浜通り)に向かう人、浜通りに滞在して東京方面に戻る人も必ずいわき駅を利用する。いわき以北の南相馬市への常磐線の駅は原ノ町駅まで無人駅のため、いわきだけでなく、浜通り全域の情報を発信できるよう連携していけたら」と思いを語る。「開業後は駅前のパブリックスペースを有効活用し、いわき駅から平街なかへの回遊と合わせて、浜通り全体をPRしていきたい」とも。

 「ホテルB4Tいわき」は11月15日より、ホームページで予約を受け付ける。「エスパルいわき」は1月15日に開業し、15店舗中11店舗がオープン予定。

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