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福島県富岡町に画家の「転校生」 町の姿を公開制作、ギャラリートークも

公開制作されている作品と加茂さん

公開制作されている作品と加茂さん

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 双葉郡富岡町の富岡第一・第二小中学校(富岡町大字小浜字中央)で現在、埼玉在住の画家・加茂昴(かも・あきら)さんが校内に展示する作品を公開制作している。

富岡町文化交流センター学びの森に展示の加茂さんの作品

 加茂さんは、NPO法人「インビジブル」がディレクションする「プロフェッショナル・イン・スクール プロジェクト(通称=PinS)」に参画し、「転校生」として同校で学校生活を送っている。同プロジェクトは2018年、同校を舞台にスタートした取り組みで、アーティストや建築家などクリエーティブな職種の人が校内を仕事場にしながら生徒と学校生活を共にする。プロの技術や仕事に向き合う姿勢から生徒たちが何を学び取り、変化していくのかに着目した取り組み。

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 加茂さんの専門は油彩画。同プロジェクトでは同校に飾る作品を公開制作している。制作を前に昨年夏から町内を巡り、桜の木や校舎をモチーフに選んだ。加茂さんは「富岡にいると、ものすごい変化のただ中にいると感じる」とし、「復興に向かっていくエネルギーがある一方、町内では建物等の解体が進み、町から無くなっていくものもある。木は、その変化のダイナミズムを象徴するもの」と作品への思いを語る。

 加茂さんが東京芸術大学を卒業した翌年、東日本大震災が起きた。復旧ボランティアのため被災地に足を運ぶ中、その土地土地での関わりを通じて作品を作り続けた。2017年、加茂さんの取り組みを見た富岡町夜ノ森地区出身の友人と再会したのをきっかけに、友人家族が一時帰宅するのに同行。初めて立ち入る帰還困難区域、そこに生活していた友人と見る景色は「それまで一人で被災地を見て回っているときとは異なって見えた」と加茂さんは振り返る。以来、特別な場所として同町を度々訪れ、絵を描き続けてきた。

 加茂さんの作品は、「加茂昴絵画展 富岡町とその光景の肖像」として、富岡町文化交流センター学びの森(富岡町本岡王塚)の入口ホールと図書館に展示。同展では、2017年から2019年にかけて同町で描いた油絵画十数点とスケッチを見ることができる。8日にはトークイベントを開き、加茂さん自身が作品解説を予定している。加茂さんは「作品を見て富岡の人がどう感じるのか関心がある。トークイベントでは町民と生で触れ合ってみたい」と思いを語る。

 開館時間は10時~17時(学びの森入口ホール)、10時~18時(図書館内)。入場無料。トークイベントは8日13時~14時(予約不要)。3月12日まで。

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