見る・遊ぶ 学ぶ・知る

福島県楢葉町で版画展 作家と町民のものづくりトークも

版画家・竹林さん(中央)と楢葉町でパッチワーク教室を主催する松葉さん(右)。進行は、ならはみらいの西崎さん。

版画家・竹林さん(中央)と楢葉町でパッチワーク教室を主催する松葉さん(右)。進行は、ならはみらいの西崎さん。

  •  
  •  

 双葉郡楢葉町の交流館「ならはCANvas」(楢葉町北田)で11月16日、青森県出身の版画家、竹林嘉子さんの版画展が始まった。初日は、竹林さんと同町でパッチワーク教室を主催する松葉美津子さんとのトークショーと、竹林さんによる版画のワークショップが開かれ、定員いっぱいの町民でにぎわった。

 竹林さんは青森県出身・在住。同県は、世界的に著名な版画家、棟方志功の出身地で、小学校の授業には版画が取り入れられ、版画の町として知られる。竹林さんは、東日本大震災をきっかけに、復興支援活動として版画展とワークショップを始めた。同町での開催は今年で3年目。版画作品30点を展示しており、福島県や楢葉町をテーマにした作品のほか、被災者の思いを聞き取り、仙台の詩人・小熊昭広さんの詩と共に作品化したものもある。作品に関して、「目に見えないものを作品化している。ワークショップを通して被災地の話を聞くことで、私が教えられることも多い」と話す。

[広告]

 今年は開催にあたり、同展開催や作品に込めた思いを聞くトークショーを企画。竹林さんと、開催地である楢葉町で震災後、仮設住宅でのサークル活動をきっかけにパッチワーク教室を続けている松葉さんが、ものづくりへの思いを語った。竹林さんは、55歳を過ぎてから美術大学で版画を学んだ後、難病を患ったことで、「版画の街・あおもり」を発信していこうという思いが芽生えたという。「新しい手法を取り入れ、若い人たちをサポートしながら伝統を継承していきたい」と力強く語った。松葉さんは「仮設住宅では何かすることがないと生きていけない。やることがないので教えて欲しいと始めたことだが、教える側になって生徒たちとのやり取りや刺激がモチベーションになっている」と、やりがいを伝えた。

 トークショーの進行を務めた、同展主催「ならはみらい」の西﨑さんは「楢葉町にも青森にも、このように思いの強い先生がいることはとても幸せなこと」と会を閉めた。

 展示時間は9時~21時(最終日は15時まで)。入場無料。作品は販売も行う。今月19日まで。

  • はてなブックマークに追加