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いわきで「ごちゃまぜ」音楽イベント 障がい・地域を超えた交流実現

自作の太鼓「パーランク」を披露する子どもたち

自作の太鼓「パーランク」を披露する子どもたち

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 いわきの寺院「菩提(ぼだい)院」(いわき市平古鍛冶町)で12月17日、0歳児から60代までの約85人が集まる「ごちゃまぜ 音楽イベント」が開催された。主催は、いわき市内で障がい者サポートに取り組む団体「ソーシャルデザインワークス」。

菩提院に「ごちゃまぜ」に集まった参加者たち

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 「ごちゃまぜ」とは、同団体の目指す、障がいの有無や年齢、国籍、性別など一切関係無く、みんなが一緒にいるのが当たり前の世界。地域全体が自然に障がい福祉に関わり、障がいの有無を意識しない社会をつくるため、昨年11月から「ごちゃまぜ」イベントを展開している。

「音楽」をテーマにした今回のイベントは、横浜でダウン症のある人との交流などを展開する団体「ヨコハマプロジェクト」が、沖縄のエイサーに使う片張り太鼓「パーランク」を作るワークショップを提供。会場となった菩提院は、400年前の初代住職が琉球に伝えた念仏がエイサーのルーツといわれる縁ある場所。東京音大の学生や磐城高校・福島高専の生徒たちが音楽ワークショップの指導を担当した。

 参加条件の「ごちゃまぜ(誰でも)」に共感し集まったのは、幼児や園児・小学生から、その父母、祖父母までさまざま。知的障がいを持つ人も車いすを利用する人も「ごちゃまぜ」に参加した。

 寺院客殿の大広間では、段ボールに絵の具や折り紙、シールなどを使って、個性豊かな世界に一つだけの「パーランク」を制作。初対面の参加者同士も協力して仕上げていく温かなシーンがあちこちで見られた。

 本堂では、学生によるミニコンサートと本物のパーランクを実際にたたく体験、エイサーチームに所属する学生によるエイサー実演が行われ、いわきに居ながら沖縄文化を体験できる時間も。イベントの最後には、自分たちで作ったパーランクを使い、曲に合わせてたたいたり踊ったりして、参加者が一体となって音楽を楽しんだ。

 企画を担当した同団体の松岡真満(まみ)さんは「回を重ねるごとに参加者が増え、参加者同士の継続した交流も生まれた。これは地方ならではの関わり合い。運営側も楽しみながら、今後も多様な人たちが共生できる社会を目指したい」と話す。

 次回の「ごちゃまぜ」イベントは12月23日、広野町主催「広野スタイル×フリースタイル」内で予定している。詳細はホームページ、フェイスブックイベントページで確認できる。

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