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福島県富岡町で10年ぶりの七五三 「ハレの日」を双葉郡で

富岡町諏訪神社で七五三のお祝いをする家族

富岡町諏訪神社で七五三のお祝いをする家族

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 双葉郡富岡町の諏訪神社(富岡町本岡本町西)で10月下旬、東日本大震災・東京電力福島第一原発事故以来、10年ぶりとなる七五三の神事が執り行われた。双葉郡に住む親子が、5歳、2歳(数え年で3歳)の息子の七五三と今年生まれた長女のお宮参りを行った。

 震災前は、毎年100組ほどが七五三をお祝いしていた同神社は、江戸時代に建てられたといわれ、2011年の東日本大震災では建物への影響はほぼ無かった。しかし富岡町が東京電力福島第一原発事故により警戒区域に指定されたため、2017年4月に避難指示が解除(一部帰還困難区域を除く)されるまで一般の立ち入りができなかった。昨年8月に社務所と参拝者の休憩所を新設。今年の3月に竣工式を行う予定だったが新型コロナウイルス流行の影響で8月に延期。9月より利用が可能となり、七五三等の神事を行う準備も整った。

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 今回の七五三は、「いわき・双葉の子育て応援コミュニティcotohana(コトハナ)」が企画。双葉郡で七五三を祝うことができるようになった今年、同郡ゆかりの親子が同神社で神事を行えるよう、「ふたばで七五三お祝いプラン」として告知や運営をサポート。双葉郡内では、着付けや写真撮影を行う業者がまだ再開していないため、コトハナメンバーがいわき市から協力者を募った。

 当日は青空の下、客殿で神事が行われた後、家族やスタッフに見守られながら境内で写真撮影を行った。七五三のお祝いを行った親子は、「今年、双葉郡に戻ってきたタイミングでこの企画を知った。母の出身でもある富岡町でお祝いできてうれしく思う。自然豊かな双葉郡でのびのび育ってほしい」と喜びの笑顔を見せた。同神社宮司の宇佐神幸一さんは、「こうして七五三の神事を行えるようになったことは大きな喜び。富岡町でこのような日常が戻ってきていることを、各地に避難している人や県外の人たちにも知ってほしい」と力を込めた。

 「実は、この企画に賛同してくれた親子はたくさんいたのだが、年齢が合わないという家族も多かった」とコトハナメンバー。コトハナでは、来年も同企画を続けていく予定だという。

 諏訪神社では、七五三だけでなく、新年の参拝なども再開している。