いわきの漁港の一つである久之浜港などで、小中学生を対象にした、いわきの水産業を体験する「常磐者になろう-海のお仕事合宿-」が7月29日~30日の1泊2日で行われた。いわき市農林水産部と同市漁業協同組合の主催。17人が参加し、漁船に乗る漁師体験や魚拓づくり、いわきの魚を使った調理実習などを通して、いわきの海を学んだ。
いわきの海は親潮(寒流)と黒潮(暖流)がぶつかる潮目で、「常磐もの」と呼ばれる、ヒラメやアンコウ、メヒカリなどの魚が取れることで有名。その魅力と、海でのさまざまな仕事を子どもたちに体験してもらう同イベントでは、1日目は、漁業の練習船「福島丸」を持ついわき海星高校(いわき市小名浜下神白)で、高校生と共に海洋実習を体験。2日目は、久之浜港で漁船に乗船し、差し網にかかった魚を取る漁業体験や港での釣り体験、釣った魚を魚拓にするワークショップなどを行った。
いわきの水産業を2日間体験した子どもたちからは「漁船に乗れて楽しかった」「かかった魚を取るのが面白かった」「魚拓を夏休みの自由研究にする」などの声が聞かれた。イベントをコーディネートした「はまから」の榊裕美さんは「2日間、魚が食べられるまでにたくさんの仕事があることが分かったと思うので、家で魚が出たとき、買い物をするときなどに今日のことを思い出してほしい」と呼び掛ける。