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いわきで社会文芸誌「たたみかた」トークイベント 神奈川の出版社が福島を特集

イベントに登壇したフリー編集者の仲俣暁生さん、「たたみかた」編集長の三根かよこさん、フリーライターの小松理虔さん(左から)

イベントに登壇したフリー編集者の仲俣暁生さん、「たたみかた」編集長の三根かよこさん、フリーライターの小松理虔さん(左から)

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 福島を特集した30代のための社会文芸誌「たたみかた」著者らによるトークイベントが6月17日、アートスペース「もりたか屋」(いわき市平3)で開催された。

社会文芸誌「たたみかた」書影

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 神奈川県逗子市の出版社「アタシ社」が今年4月に創刊した同誌。編集長は、政治における中間層・無関心層の中にいた三根かよこさん(30)。「何が正しいか?」がぶつかり合うこの世界の中で、本当に必要なメディアの形を突き詰めて生まれたという。

 創刊号では「福島」を特集。小名浜在住のフリーライター・小松理虔さん、BuzzFeed Japan記者の石戸諭さん、NHKディレクターの山登宏史さん、合意形成学を研究する桑子敏雄さん、ソマリアでギャング更生に取り組む永井陽右さんら、ジャーナリズムや哲学、国際協力などさまざまな分野で活躍する人のインタビューやエッセー、対談を盛り込んだ。

 17日のイベントには、三根さんと小松さん、フリー編集者の仲俣暁生さんが登壇。福島県内や茨城県から集まった約20人の参加者と共に、県外に伝わる福島のイメージや、地元の生活者とそれ以外の分断について意見を交わした。

 創刊のきっかけについて、三根さんは「震災後、SNSには見ているのも辛いような言葉があふれていた。もっと普通の人たちが普通の言葉で語れる場所をつくりたかった」と話す。

 小松さんは「人は分かりやすさに慣らされているが、モヤモヤしたものを抱えながら生きることに回帰していかないといけない。『私悩んでいます』というのがそのまま形になっている雑誌は珍しい」と同誌を見ている。

 同誌は、いわき市内では「UDOK.」(小名浜本町)などで取り扱う。

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