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双葉郡の住民活動支えます 初のサポートセンター、4月開設へ

初会議の様子

初会議の様子

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 福島県双葉郡で「ふたば地域サポートセンター」を立ち上げようと、有志が準備を進めている。住民団体の情報を集約し、市民活動を促進する同郡初のセンターの愛称は「ふたすけ」。来月1日開設に向けた初の会議がこのほど、同県いわき市の双葉郡未来会議事務所で開かれた。

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 東京電力福島第一原子力発電所の事故を受け、2017年1月現在、約6万3000人が避難している双葉郡8町村(広野町、楢葉町、富岡町、大熊町、双葉町、浪江町、川内村、葛尾村)。福島県で復興支援活動を行っている「東日本大震災支援全国ネットワーク」(本部=東京都千代田区)の鈴木亮さん(44)は、同郡でのNPO活動を活発化する必要性を痛感。どのような住民団体が活動しているのか十分に把握できていなかった現状も踏まえ、鈴木さんが立ち上がった。

 「住民活動の中間支援組織が少ない双葉郡にサポートセンターが必要」と感じた鈴木さん。2016年11月に広野町で、2017年2月に富岡町で開かれた、8町村民らによる情報共有の場「双葉郡未来会議」と事業アイデアを発表する舞台「浜魂(ハマコン)」に参加して、アイデアをプレゼンテーション。思いを共感したイベント参加者らが加わり、3月から同センター開設のための準備を進めている。

 主な事業内容は、地域活動を支援する相談窓口の運営と、活動団体を紹介するインターネットを通じた情報発信。相談窓口は4月1日、同郡富岡町の「ホテルひさご」(富岡町中央1)に開設する。地域活動を紹介するパンフレットなどの啓発資料を備え、新事業の立ち上げ希望者には助成金情報や運営のノウハウをアドバイスする。情報発信では、ブログと登録フォームのサイトをつくり、「双葉郡未来会議」のホームページからリンクする。

 21日の初会議には有志5人が出席。来月1日のオープンに向けて相談窓口の概要や、ブログで発信するコンテンツなどについて意見交換を行った。愛称も、「ふたば」と「助け」を合わせて「ふたすけ」に決定。そのほか、住民団体が参加するイベントに足を運び、月10団体のペースで活動情報などを聞き取り、団体目録を編集する方針を確認した。

 鈴木さんは「4月から富岡町を拠点にしてこのプロジェクトに挑む」と決意。資金運営や人材育成、ネットワークの構築など課題は山積みだが、「2020年までには、ほかの地域にはないユニークなサポートセンターに育てていきたい。8町村内にそれぞれ窓口も設置したい」と青写真を描いている。

 来月開設する相談窓口は予約制。鈴木さんは相談窓口に常駐せず、広く県内外の団体訪問や国道6号沿いなど各地でPR活動を行う。問い合わせはホームページまたは「ふたすけ」事務局(TEL 080-7028-6128)まで。

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