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福島県須賀川で300年続くツツジ園を継続したい 19歳の次期当主がクラウドファンディング

福島県須賀川市「大桑原つつじ園」の次期26代目当主、渡邉優翔さん

福島県須賀川市「大桑原つつじ園」の次期26代目当主、渡邉優翔さん

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 福島県須賀川市の大桑原つつじ園(須賀川市大桑原竹の花)が、新型コロナウイルス流行による大幅集客減で、存続の危機を迎えている。現在、次期当主である渡邉優翔(ゆうと)さん(19)が、来年の春に来訪できる返礼品を備えたクラウドファンディングで、園の維持管理費などを募っている。

満開を迎えた大桑原つつじ園

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 大桑原(おおかんばら)つつじ園は、例年4月下旬~6月上旬に開園し、約100種類、3500株のツツジのほか、シャクナゲやシャクヤクなどの季節の花を楽しむことができ、約3万人が来場していた。優翔さんは同園を継ぐため、東京農工大学に通い、栽培や経営の勉強をしながら今年の開園の準備をしていたが、新型コロナウイルス流行による緊急事態宣言が発令されたため一旦開園を断念。営業収入が絶たれ、園の継続も難しくなってくると感じた優翔さんは、自力で活用できるクラウドファンディングを探し、支援を募ることを始めた。

 一度は断念した今年の開園だったが、地元テレビ局からの、開園していなくてもいいので園内に咲いている花の様子を撮影させてほしいという依頼を受け、完成した映像を見た、現当主で優翔さんの父の久記さんは、「こんなにきれいに咲いているのなら」と、コロナ対策を施し、2週間限定で開園。だが、例年訪れていた県外からの団体客の来訪がほぼなかったため、収益は4分の1程度で、販売するためのつつじも大量に残っている状態だ。

 高校3年生の頃から同園のSNS運用を始めた優翔さんは、園の運営、つつじのケアなどを行っている父の下、コロナ禍中も積極的にSNSとCFサイトで情報を発信。地元メディアからの取材を受ける中で、直接寄付を受けたり、多くの応援メッセージをもらったりしたという。「こんなにも応援されているということをダイレクトに感じることができて、どうこの恩を返していこうかと身が引き締まる思い。ゆくゆくは、ツツジに特化した観光地化を目指し、須賀川地域を活性化していきたい」と意気込む。

 クラウドファンディングは、25日23時59分まで受け付ける。23日18時現在の支援総額は、1,929,000円(達成率64%)。

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