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双葉郡楢葉町でサツマイモの新ブランド「ふくしまゴールド」収穫祭

収穫祭に参加した楢葉町の園児たち(撮影:青木裕介)

収穫祭に参加した楢葉町の園児たち(撮影:青木裕介)

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 双葉郡楢葉町で11月8日、2回目となるサツマイモの収穫祭が開催された。当日は青空の下、町内こども園の園児34人を含む約100人が5ヘクタールの畑での芋掘りを楽しんだ。

収穫祭でサツマイモを掘る園児たち

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 収穫祭は、さつまいもスイーツ専門店「らぽっぽ」やたこ料理専門店「たこ家道頓堀くくる」(たこ焼き屋)を運営する白ハト食品工業(大阪府守口市)が企画。東日本大震災前から農業が基幹産業だった楢葉町で、農業再開の取り組みとして2018年にサツマイモ栽培を始めるに当たり、同社が町民から農地を借り上げ、サツマイモ畑として運用。2年目となる今年は、町内50カ所、計30ヘクタールでサツマイモ栽培を行っている。

 収穫祭に参加した子どもたちは「出てきた」「大きい~」などと歓声を上げながら、1株1キロ以上となるサツマイモを収穫。一緒に参加した町民らが目を細めて見守った。大阪本社から収穫祭に訪れた同社永尾俊一社長は「復興には子どもたちと女性の笑顔が欠かせない。サツマイモにはその力があると、楢葉町でサツマイモの栽培を始めたが、実際にこんなに立派なサツマイモが収穫でき、子どもたちの笑顔も見ることができた。来年には楢葉町で日本一のサツマイモ畑を目指す」と意気込む。

 楢葉町で収穫されたサツマイモは、「ふくしまゴールド」として福島県内をはじめとする160口(組)の「おいも株オーナー」に発送する。同種は、収穫後約2カ月熟成させることで食べ頃になるという。この日収穫されたふくしまゴールドは、宮崎県の同社倉庫で熟成させた後、12月中旬ごろにオーナーの元に届けるほか、年明けには焼き芋や大学芋に加工し、大手コンビニやスーパーへ出荷する。2年目の収穫を迎え、同社現地法人福島しろはとファーム(楢葉町北田)の内田政樹さんは「この町をサツマイモの産地にし、子どもたちと女性の笑顔でいっぱいの、農業者の憧れの町になるよう邁進する」と意気込みを見せる。

 収穫祭には、松本幸英楢葉町長、小早川智明東京電力ホールディングス社長も参加した。

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