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福島県富岡町夜ノ森の桜が開花 ライトアップと桜まつり、帰還困難区域への花見バスも

昨年の夜の森の桜並木の様子(提供:とみおかプラス、2018年4月5日撮影)

昨年の夜の森の桜並木の様子(提供:とみおかプラス、2018年4月5日撮影)

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 双葉郡富岡町で、桜の名所・夜の森(よのもり)を舞台に4月5日から「夜の森桜のトンネルライトアップ2019」が、翌6日には「富岡町桜まつり2019」が開催される。同町では3月29日に開花宣言、4月6日ごろに満開となる予想をしている。

「夜の森桜のトンネルライトアップ2019」チラシ

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 ライトアップは14日までの10日間で、時間は18時~20時。夜の森桜並木のほかにも、宝泉寺(富岡町本岡王塚)の枝垂れ紅桜、夜の森児童館(本岡字王塚)向かいの関邸の大木蓮もライトアップする予定だ。

 先駆けて3月27日には、同企画を主催する「とみおかプラス」の呼び掛けでクリーンアップ作戦が行われた。同町内で働く企業のスタッフや住民合わせて約60人が参加。今にも咲き出しそうなつぼみを眺めながら、桜並木周辺を清掃して回った。参加者の一人は「きれいになってうれしい。仕事終わりにライトアップされた桜を見に来たい」と笑顔を見せた。同法人の担当者は「初めての人はもちろん、リピーターの人にも来てもらえたら」と話し、最終の準備に取り掛かっている。

 東日本大震災以来8年ぶりに開催された昨年の桜まつりには約1300人が来場した。「今年は開催日と桜の見頃が重なる予報で、昨年以上の来場者を見込んでいる」と町の担当者は話す。6日は、富岡第二中グラウンドを会場にステージイベントを行うほか、桜並木でよさこい・伝統芸能を披露する。

 今年初の試みとして「帰還困難区域観桜バス」を運行する予定。町のシンボルでもある同地区の桜並木は全長2.2キロあるが、うち1.9キロの区間は原発事故以降、帰還困難区域として立ち入りが制限されてきた。そうした状況の中、帰還困難区域に含まれている区間でも桜を楽しめるようにと、町は1年かけて調整と準備を行ってきた。「葛藤もあったが、困難区域の中の桜も見て楽しんでほしい。同時に復興に向けて着実に進んでいる様子を感じてもらえたら」と同担当者。町民を含む一般来場者が乗車でき、桜まつり会場で当日受付が可能。バスは会場の富岡二中を出発して約20分かけて桜並木の中を走る。

 町では桜まつりの専用ホームページを立ち上げ、町長やステージイベント出演者のメッセージ動画を公開。開催後には、桜まつり当日の写真をホームページで公開する予定だ。

 桜まつりの駐車場は、富岡町総合スポーツセンター(大字小浜)、富岡町文化交流センター学びの森(大字本岡王塚)、富岡町総合グラウンド(大字本岡王塚)の3カ所。総合スポーツセンターと学びの森からは8時30分~15時30分、無料シャトルバスを運行する。ライトアップイベントの駐車場は富岡第二中学校グラウンド(小浜中央)。開催期間中、路上駐車や道路上での写真撮影、また近隣の私有地や立ち入り禁止区域への進入・駐車等の迷惑行為がないよう注意を呼び掛けている。

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