食べる 見る・遊ぶ 暮らす・働く

いわきの里山で手作り「野らフェス」 畑の中で演奏も

「野らぼう」店主の小川慶子さん

「野らぼう」店主の小川慶子さん

  • 0

  •  

 いわき市南部の焼き菓子店「野らぼう」(いわき市添野町桑木町)周辺の畑で11月20日、「野らフェスvol.08」が開催される。当日は同店が焼き菓子やプリンを販売するほか、福島県内のハンドメード作家たちの作品販売、「野らコン」としてキーボードとソプラノの演奏も行う。主催は同店など。

「野らフェス」会場となる「野らぼう」周辺

[広告]

 「野らぼう」は、店主の小川慶子さんが2010年10月、自宅に隣接する畑にテントを立て店舗にしたことが始まり。小川さんは高校卒業後、いわき市から東京に出てイタリアンレストランやバーなどで働いていた。家庭の事情でいわき市に戻った当時、いわき市にはまだ本格的な焼き菓子を提供する店が無かったため、東京での経験を生かし、プリンやティラミス、自宅で豊富に採れる米粉を使ったシフォンケーキなどの焼き菓子を販売する工房を2010年6月にオープン。口コミで注文が増えてきたため自宅の畑にテントで店を構え、週2回の営業を始めた。現在はビニールハウス型の店舗になっており、営業も週5日に増やした(金曜・土曜定休)。

 2011年の東日本大震災時には自宅が大規模半壊し、家族全員で店舗で寝泊まりしていた時期も。放射能の影響で屋外への外出がままならないいわき市の状況で、屋外に店舗を構えていた同店は2カ月間営業できず、福島県の食の安全を疑問視する風評被害の影響も受けたという。そうした中、2012年に近所に住む幼なじみのハンドメード作家「IceCandy」さんから、地域に元気を取り戻すため「野らぼう」主催で「フェスのようなことをやってみては」という提案を受け、同じ思いだった小川さんはその言葉をきっかけに「野らフェス」開催を決定。2013年6月に開催した第1回には約300人が集まった。それから毎年6月と11月に開いており、毎回心待ちにしている常連も多い。

 8回目となる今回は、「野らぼう」の焼き菓子に加え、いわき市出身で神奈川県茅ケ崎市に店を構える「spice cafe ちょうたら」の南インドカレーなどのフードや地元野菜、福島県内約15のハンドメード作家の小物や洋服を販売するほか、畑の中でキーボードとソプラノの演奏も予定する。

 小川さんは「人と関わることが好きでずっとやって来た。今回の『野らフェス』もすてきな仲間たちがたくさん来てくれるので全てがお薦め」と来場を呼び掛ける。

 開催時間は10時~15時。雨天決行。会場までは、いわき市中心部から車で30分ほど。同店から800メートルの場所に専用駐車場を用意。9時から駐車できるが、混雑が予想されるため乗り合いを推奨している。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース